荘口が探る! 日本人も知らないニッポン”スゴ技”職人

荘口が探る! 日本人も知らないニッポン”スゴ技”職人

2016年05月30日 (月)
公式ツイッター @web_tokudane

今、日本人の知らない所で世界に賞賛されるすごい職人たちがいる!
そんな”スゴ技”に荘口彰久リポーター(@souguchi)が迫った。

【世界中で絶賛される日本の木桶】



これは滋賀県大津市で工房「中川木工芸比良工房」を営む、この道25年以上の桶職人・中川周士さん(47)の作品。
ラグビーボール型の楕円の桶は、風呂桶(おけ)ではなく、なんとシャンパンクーラー。



この桶の存在を知った世界最高峰のシャンパンと呼ばれる「ドン ペリニヨン」の醸造最高責任者リシャール・ジェフロワさんは、わざわざ日本の工房まで買い付けに来たという。
ドンペリの首領が絶賛したシャンパンクーラーはたちまち世界から注目を集め、世界の一流レストランでも使用されている。



お値段は8万8000円(税別)と決して安くはないが、それは当然。
原料は「高野槇(こうやまき)」と呼ばれる水に強く劣化しにくい高級木材。
その木片を、弧を描くように組み合わせ、“かんな”で削るのだが、ここにスゴ技が。
楕円形の微妙なカーブを削り出すために、使い分けられる“かんな”はなんと約20種類。
3カ月に及ぶ繊細な作業を経て、ようやく完成に至るのだ。


【アニメと伝統が合わさった木版画】



みなさんご存じ、アニメ「ルパン三世」の一場面…ではない。
これは125年の歴史を持つ京都市下京区の木版画工房「竹中木版 竹笹堂」の5代目・竹中健司さん(46)の作品「ルパン三世 水上捕物帖」だ。
アニメとは一味違う繊細な色合いが美しいが、完成までには気の遠くなるような工程を経なければならない。



多色刷りの版画は、使う色の数だけ版木が必要だ。
版木を取り換えながら1枚の紙に、1色ずつ色を乗せていく。



このルパン三世の作品は35色刷り。
刷っている途中で紙が1mmでもズレてしまえばすべて水の泡となる。
息詰まるような一発勝負の作業が35回繰り返されるのだ。

コメンテーターの石戸奈々子さんは、世界が注目する職人技について…

石戸「世界から注目されて日本人が初めて気がつくのではなく、日本人自らがもっと自分たちの持つ『ものづくり』の良さに気がついて発信していくことが、東京五輪に向けてできるといいなと思います」

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