がんと闘ったアイドル丸山夏鈴さん死去 48本の動画に刻んだ思い
21歳の若さで亡くなった女性アイドルの通夜が、きのう夜 地元の福島県郡山市で営まれた。
彼女の名前は丸山夏鈴(かりん)さん。
辛い闘病生活を支えたのは「アイドルになりたい」という夢ただ一つ。
夏鈴さんはその夢を叶え、先週金曜に肺がんでこの世を去る直前まで病と闘い続けた。
はじめて脳腫瘍と診断されたのは、まだ幼い小学2年生の時。
大きくなったらモーニング娘。のようなアイドルになりたいと強く願い、辛い手術を乗り切った。
しかし脳腫瘍は再発を繰り返す。
2012年の高校卒業直前には、大小2つの腫瘍ができて右手が麻痺。
それでも卒業式の舞台では、卒業生代表として答辞を読み上げた。
その年の6月、ついに念願のアイドル活動を開始。
しかし、その後も病魔は夏鈴さんを蝕み続ける。
7回目の脳腫瘍の手術を乗り越えるが…今度は がんが肺に転移。
そんな中でも今年2月には待望のCDデビューを果たすなど奮闘するが、
体調はどんどん悪くなり、入院するためにライブは3月下旬で休止した。
だが夏鈴さんの活動は終わらない。
4月5日から ほぼ毎日ファンに向け動画を配信し、自分の“今”を伝え続けた。
5月10日、退院し一時帰宅。
この時、夏鈴さんの体はもう限界を超えていた…。
14日 再入院。
21日 最後の動画を配信。
22日 夏鈴さん永眠。
ずっと娘を支えてきた母は、夏鈴さんをこう振り返る。
「夏鈴はがんに負けたんじゃなくて、がんに打ち勝って天使になりました」
その凄絶なアイドル人生に、コメンテーターの夏野剛さん(@tnatsu)は…
「『前向きさ』の大事さ、っていう事を改めて教えられた気がしますね…最後まで前向きに生きた彼女に、たくさんの人が力をもらったと思います」
たくさんの人に力を与える…。
彼女は亡くなるまで、そして亡くなった後も、アイドルであり続けた。