戦場カメラマンが明かすカギ握る意外な人物 後藤さん解放交渉の行方
日本時間きのう夜、過激派組織「イスラム国」が指定した後藤健二さんと女死刑囚との交換期限が過ぎた…。
しかし、とくダネ!の放送時間になっても、後藤さんと捕虜になっているヨルダン人パイロットの安否は不明のまま。
ヨルダン政府と日本政府の懸命な活動は今も水面下で続いていると言われている。
これからの交渉がどうなるのか、戦場カメラマンの渡部陽一氏はカギを握る人物を挙げた。
渡部氏「今回事件の舞台となっている地域で暮らす
『部族長』の方々が水面下で動いていることは間違いないと思います。」
部族とは、生まれた土地や地域で血縁関係のあるコミュニティのことで、アラブ社会ではすべての基盤として重要視されているという。
それは国家と同じかそれ以上であり、例えるならば江戸時代の「薩摩藩」や「長州藩」のような感覚に近い。
渡部氏「ぼくがイラクを取材した時にも、まず部族長の方とコネクトし、取材の趣旨や自分の背景を説明しました。情報の仲介役として今後この部族の方のつながりはより大きな存在になると感じています。『イスラム国』のトップに対して影響力があるのは、出身地域の部族長や、親族の部族の長です」
また、国際テロリズムに詳しい公共政策調査会の板橋功氏は、日本人一人一人の意識が「イスラム国」に大きな影響を与えていると分析。
板橋氏「人質事件に際して、日本国民・日本政府は非常に冷静な対応をしています。この冷静さが犯人グループのフラストレーションになっているかもしれません」
小倉「なんで日本人はこんなに冷静なんだと」
コメンテーター・新潮社出版部部長 中瀬ゆかりさん「後藤さんの奥様に犯人グループが自分たちのメッセージを読ませたのも、日本人に揺さぶりをかける目的もあるのでしょうか」
板橋氏「パリのテロ(新聞社襲撃事件)はヨーロッパでセンセーショナルな報道がされました。それに比べて日本人は冷静に対応していると思います。騒いで過剰反応しますと犯行グループの思う壺です」