ふるさと納税の使い道ってわかりますか?その思わぬ影響をのぞき見!
「ふるさと納税」といえば、毎年 豪華な返礼品が注目されるのは
もうおなじみ。
だが返礼品で集まったお金が何に使われているか、ご存じだろうか?
そこで荘口リポーターが、ふるさと納税の使い道と、その思わぬ影響を「のぞき見」してきた。
先月開かれたふるさと納税を通じた地域の取り組みを表彰するイベントで、大賞に輝いたのは豚肉などの返礼品が人気の群馬県前橋市。
去年集まった3億円の寄付金の使い道の1つが、「タイガーマスク運動支援プロジェクト」。
これは児童養護施設などを巣立つ子供たちへの自立支援のために、ふるさと納税を活用するというもの。
児童養護施設の子供たちに匿名でランドセルを贈る「タイガーマスク現象」のきっかけを作った前橋在住の男性が、子供たちを応援するため前橋市と取組んでいるプロジェクトなのだ。
所変わって、岐阜県南西部池田町で人気の返礼品はお米の「ハツシモ」。
岐阜県以外での生産量が少ないため、幻の米とも言われている。食べ応えのある大粒の品種で、程よい粘り気に上品な味が広がり、冷めてもおいしいと全国にファンが多いのだ。そのハツシモの効果もあって、昨年は5億円以上の寄付を集めている。
そのふるさと納税の使い道はというと…
そう、地元のローカル線「養老鉄道」。
集まった5億円の内1億円をその運営に投入する予定だという。
でも、なぜ鉄道なのか?
岐阜県から三重県を結ぶ養老鉄道は、約100年前から住民の足として活躍してきたが、利用者が年々減少。
毎年10億円の赤字が発生し、とうとう運営会社が撤退する存続危機に陥ってしまった。
しかし、廃線となり町が衰退するのを防ぐためにも運行はしていきたい!
そこで沿線の各自治体が費用を出して、さらに地元住民のボランティアの協力も得ながら、鉄道の運営を引き継ぐ形になり、存続支援にふるさと納税が使われることになったのだ。
一方で、ふるさと納税のおかげで地元の伝統工芸が元気を取り戻した自治体もある。
山形県天童市は、サクランボやラ・フランスなどの返礼品が人気で去年は、約33億円のお金が集まっていた。なぜこれほど多くの金額が集まったのか?その秘密は…
この道69年の伝統工芸士、国井天竜さん(82)が作っているのは将棋の駒。
下書きもなしでいきなり彫りはじめるとわずか5分ほどで見事な「王将」が出来上がった。
いったい将棋の駒と、ふるさと納税にどんな関係があるのか?
実は、ふるさと納税の返礼品におまけとして将棋駒ストラップを付け始めたところ、これが大評判!
ストラップ欲しさに何回もふるさと納税してくれるリピーターも現れ、国井さんのもとには月に300個の注文が入るようになったそうだ。
1個当たり1200円で納めているので、月に36万円の収入となり、国井さんも大喜び。
国井「市役所に納めるのは1200円、月300個です。だから36万円。80過ぎてから所得税払うっていうのはないんじゃない(笑)」
ほかに、将棋の駒を手掛ける工房も売り上げが倍増。
衰退の一途をたどっていたという伝統工芸は、ふるさと納税と、最近の将棋人気で、再び息を吹き返しつつあるという。
いいことずくめに思えるが、ふるさと納税で損をしている自治体もある。
全国の集計では大都市のほうが赤字になる傾向があるようだ。
意外なことに、スタジオの小倉も ふるさと納税については否定派だった。
小倉「僕はこの、ふるさと納税はもともと反対なんです。日本人って税金の使い道に関して興味を持たないじゃないですか」
梅津「でも、ふるさと納税は、自分の税金の使い道を選べるものもありますよね」
そう、鹿児島県の、いちき串木野市のふるさと納税は使い道を5つの中から選べるようになっていた。
その中に、入学者の減少で廃校になるかもしれない学校があったのだが、存続支援の寄付がたくさん寄せられた。その結果…
荘口「授業の一環で飼育する黒豚を、学生たちがブランド化しました。『金の桜黒豚』と名付けてロゴも考えて、人気が出ました。製品化もやっていくということで、ふるさと納税で学校も元気になったりしているんです」
これからは、返礼品のオトクさだけでなく、地元にどう役立つかで、ふるさと納税を選ぶ時代になるのかもしれない。
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