FUJI TELEVISION Announcer's Magazine アナマガ

新・馬、そしてそれ以外も

ラストの一走

2019/02/28 12:00
posted by 福原直英
198…4年、だったと思う
その年の「オークス」は24頭、
いやもっと多くの牝馬が走っていたんじゃなかろうか
今は最大で18頭
馬が多い、それだけで大混戦の様相
そのレースに勝ったのが
「トウカイローマン」

トウカイテイオーなら知ってる?
同じ馬主さんがテイオーを持つのは
それからずいぶん後のこと

ローマンを管理していた調教師が
中村均さん
若くして調教師試験に合格し
若くしてG1トレーナーになった

競馬場に取材に行けるようになってから
おお、この人が!と思ったうちの
ひとりでもある

御年70 今月で引退
最後の出走は川崎競馬場
キンショーユキヒメというベテラン牝馬

背中には 石橋脩
中村厩舎 最大の番狂わせG1勝利
ビートブラック天皇賞優勝時の騎手でもあった

ダートより芝のほうがいい?馬
生きのいいライバルも多く
ここは人気薄
そしてスタートで後手を踏んでしまい
そのままポジションを上げられずにゴール

レース後 中村調教師にごあいさつ
別にあれこれ言うつもりもなく
お疲れさまでした これからもお元気で
そう伝えられればこちらは十分
顔を見るなりおお、と声を出してくれたのは
何よりうれしかった!

どんなに元気で長寿だとしても
競馬場や調教場に来てくれないと
会うことは、なかなかかなわない

最後じゃないんだけど、最後のつもりで。
だとしたら もっとたくさんお話しするんだった
ちょっと寂しい感じですが…

な、2月もホントに今日でラスト
厩舎では片づけが進み
馬たちも新しい調教師のもとへ移動
慌ただしい一日の、はずです