FUJI TELEVISION Announcer's Magazine アナマガ

佐々木恭子の行き当たりばったり

きらめき。

2017/11/24 12:38
posted by 佐々木恭子
今週はなんとも贅沢な、ご褒美のような時間を過ごしました。

火曜、水曜と系列局9局と、フジテレビの若手とのナレーション研修がありました。
火曜は、我らが大先輩・阿部知代さん、水曜は「とくダネ!」(月曜水曜担当)で重厚なものから軽妙なものまで、多彩な声を聞かせてくださる堀井真吾さんを先生にお迎えして、声による表現を学んだのですね。

お二人のレクチャーは、共通することも多く。
描かれている文章や対象と、どれだけの距離をとるのか。普段使っていない音も、出してみよう!それが濃淡、メリハリのついた読みになるのだから、と情熱をもって教えてくださいました。


わたしは運営側なので、直接読む機会はほとんどないのですが、わたしも切実に教わりたかった。笑

何かを、モノするには素直が一番。先生方からもその言葉がありましたが、若手アナたちも時に手厳しい指摘をなんとか体現しようと懸命で、最後の発表の際には、後輩らのエネルギーが胸のど真ん中に突き刺さりました。聞いたことのない声、見たことのない表情に、、、えらく心動かされたのですよね、、、。

題材の宮沢賢治も、音で聴くと、本当に最初から最後まで、緻密に練り上げられた世界であることがよくわかって。

言葉は平易です。その中に、宇宙とつながる壮大さ、いのちの輝き、ほかの命をいただいて自分が成り立つという真理が、清明な声で聞こえてきて、自分でもまた作品に触れてみたくなりました。


今日は長文です、ごめんなさい。


そして昨日は、ベルリンフィルを聴きに。
今年はホンモノ体験を!と決めてはいたものの、さすがにチケット、、、お高い。ましてや、息子を連れて行こうと思うと、まだその良さなんてわからないよねぇ、、、などぐるぐるしましたが、いや、だからこそ行ってみようとエイやーと申し込んだのが、早や半年前。


カレンダーに目立つように印してあった23日が近づくのが、どれほど待ち遠しかったことか。

いざ入ったコンサートホールは、独特の雰囲気でした。
この日を楽しみに待っていたという、緊張と期待が高まるピンとした空気。

オーケストラのメンバーや、指揮者サイモン・ラトルが姿を現したときの、一気に包まれる高揚感。


演奏が始まると、、、ここのところ予習していたものの、生で見聞きするのは別次元でした。
心がさらわれていくんですよね。


弦楽器も、管楽器も、ひとつの楽器から、なんて多彩な音色が出てくるんだろう。
小さな音で終わったあとにも、まだ
空気が振動しているような、この余韻はなんだろう。

そして、演奏している音楽家は、身体全部を大きく使ってなんて自由で優雅なんだろう。


終わって外に出てみたら、帰りの道中は少しヴェールがかかっているようでしたよ。笑
余韻の魔法ですねぇ。


純度の高い美しさで時々自分を満たせたら、、、しあわせだなぁ。