FUJI TELEVISION Announcer's Magazine アナマガ

佐々木恭子の行き当たりばったり

特別な1日。

2016/11/25 15:12
posted by 佐々木恭子
きのうは、久しぶりに、夜のお出かけ。

会社からの帰り道、都心へ向かうことも、久しぶりに歩く骨董通りも、新鮮。

知らない店ばかりになっていて。

それだけでも、妙に興奮やらトキメキやら感傷やら、こころが忙しい。

お出かけの目的はジャズライブ。

大学のジャズ研の先輩が渡米し、いま、ジャズハープ奏者になって、日本で久々のライブ開催なのでした。


ハープというと、優雅な仕草で美しい単音を鳴らす女性をイメージするのですが、
ハープの概念が変わりました。

時に打楽器のように叩いたり、時に複雑なコードを押さえたり、と、先輩は新たな弾き方を探求し、それを曲にしている。

聴きながら、20年以上前の光景が蘇ってきました。

合宿で、キース・ジャレットのピアノを聴かせてくれながら、
きれいですねぇと、薄っぺらな感想しか言えず、ただ、昼寝ばかりしていた、居るだけ部員のわたしに、

きれいなものは、眠気を誘うんだよなぁと呆れもせず、そのまま居させてくれていた先輩。

自分の好きなことをやり続けて仕事にするのは、そんじょそこらの、好きという気持ちだけではできなかっただろうなぁ、、、と想像しながら、

奏でられる音楽は、純度が高い美しさで、

きっといつも魂のどこかで、この透明なのに芯のある強い何かを求めてきたんだろうなぁと、感動したのでした。

集まったのも、懐かしの先輩後輩。

当時、自分の薄っぺらさコンプレックスで心を閉ざしていたので、ちゃんと話すのも初めてのような人もいるのですが、でも、ともに過ごした懐かしい断片が蘇ってくるから不思議です。


大学生なのに、太陽のもとには集まらないことを選ぶ人たちは、それぞれ、キョーレツな個で、それぞれおもしろそうに生きている。

見た目にも、中身も、変わることも変わらないこともありながら、仕事を離れてつっこみ合えるのが、ほっとするひとときでもありました。

あのころは、40代なんて想像もつかなかったし、いまは、あのころ想像していなかった日常を送っている。

これから先も、固執や思い込みや、起きてもいないことへの不安を手放せたら、いま思っていない未来を創っていけるのかもしれないです。