きのう友人が、キンモクセイの季節だね、とメールの冒頭にさりげなく知らせてくれて、
そう思って街を歩けば、濃厚に、でも、ささやかに、あちらこちらで薫るのに気づく。
花に疎いわたしにとって、目で見るより、香りで気づける唯一の種類かもしれない。
キンモクセイは、あれだけ場を華やかにするのに、花のひとつひとつが小さいのも、なんだか好きなのです。
謙虚だね、きみたち、、、と。
毎年この時期、ブログに1度はキンモクセイのことを書きたくなる。
甘く、親しみやすく、立ち止まって深呼吸したくなる香り。
あぁ、この香りを閉じ込めたい、と思う。
毎日、この香りに包まれたら幸せだろうなぁ。
すだちやゆずを絞る瞬間も、同じく。
でも、毎日そばにあれば、きっとこんな気持ちにはならないことも、知っている。
季節の巡りは、いつしか、今年も無事に過ごせてよかった、と、たくさんのありがとうの気持ちをのせて運んでくる、再確認の瞬間になっています。
キンモクセイの香りが甘くて歯が痛いと語り合う、山田詠美さんが描く高校生の恋愛物語が、なんともロマンチックで好きだったと、過去のブログにも書いたことがありますが、
自分よりも少しお姉さんの話で憧れだったのが、今やかつての遠い記憶になり、笑
娘が大きくなったら、こんなステキな話があるんだよ、と教えてあげたいなと思います。
どんなことを思うのかな、、、。
息子と恋愛話は、、、想像つかない。でも、娘とならできるものなのかな。
毎日、起きてから寝るまで、分刻みのように、自分と家族のことに追われながら湯気が出ますが、そういう未来の時間軸に想いを馳せると、少しがんばれるような気がします。