昨夜、17日間に及ぶ熱戦に幕が下ろされた平昌五輪。
来月9日から開催されるパラリンピックも注目されるが、
ここお台場で、ビッグイベントが繰り広げられようとしていた―
実況 「さぁ、いよいよこの時がやって参りました!
そだねー五輪!
解説はもちろんこの方。「そだね」を研究し続けて30年…
曽田根さんです!」
曽田根 「どうぞ宜しくお願い致します。」
実況 「それではここで競技ルールをご説明します。
選手に許されているのは、『そ』「だ」「ね』の三文字を発することだけ。
会話の前後関係を伝えられないという制限の中、
言い方や間のとり方で、どんな状況で繰り出された『そだねー』なのかを
審判員に想像させ、100点満点で競うものです!」
曽田根 「審判員の心の第一ストーンをいかに奪えるかが高得点のカギですね。」
実況 「それでは参りましょう!まず最初の挑戦者は…
平昌の舞台で熱戦の模様を伝えたこの選手!」
実況 「三田友梨佳選手です!」
曽田根 「いいですね。首の傾き具合にコンディションの良さが伺えます。」
実況 「視聴者の皆さんも、どんなシチュエーションでの『そだねー』なのか
想像しながらお楽しみ下さい!
それでは参りましょう!三田選手の演技です!」
三田「…そだね♪」
実況 「出たーーー!
男心をダブルテイクアウト!頬杖そだねー!
これは早速とんでもない「そだねー」が飛び出しました!
曽田根さん、いかがでしょう!?」
曽田根 「いいですね。しっかりと間を取ってからの演技でした。
おそらく会話の相手は…会社の後輩でしょう。
後輩からの猛アプローチをずっとかわし続けてきた友梨佳。
決して嫌なわけではなく、むしろ誘いを嬉しく思っていた。
それでも断るのは、先輩後輩の関係性が壊れてしまうのが怖いから。
そんな友梨佳に、平昌五輪キャスターの話が舞い込む。
そして日本を発つ日、いつものように後輩が駆け寄ってきた。
『三田さん!平昌、寒いみたいですから気を付けて!』
『ふふふ、ありがとう。』
『あの…』
『なあに?』
『帰ってきたら…イチゴ狩り、一緒に行きませんか!?』
今回も軽くあしらうつもりだった。ところが、
『イチゴ狩り』という後輩のチョイスの素朴さに思わず笑ってしまい…
『私は何を難しく考えていたんだろう。彼みたいに素直に生きてみよう』
そんな思いの詰まった『友梨佳の心、雪解けの瞬間そだねー』ですね。」
実況 「それでは今の解説を踏まえて『友梨佳の心、雪解けの瞬間そだねー』を
リプレイでご覧いただきましょう!」
三田「…そだね♪」
実況 「いやー!イチゴのように甘酸っぱい、そだねーでした!
そして得点が出ました!あっと100点!
なんと早速満点が飛び出しました!!!」
曽田根 「いきなりで驚きましたが、まあ当然の結果でしょう。」
実況 「トップバッター三田選手の満点で幕を開けたそだねー五輪!
今後どのような展開が待ち受けているのでしょうか!?」